月と人

月は、古代から世界各国で様々な伝承があり、良くも悪くも「神秘の存在」としてまつられてきました。月光は恋人達の想いを一層強めたり、また反対に、月光は狼男伝説にあるように人間を狂気に変えたりもします。
月は人のからだに影響を与えます。満月と新月のころにおける手術では出血が多いことが確認されています。またヨーロッパには、「満月の夜は出血が多いから家畜の去勢は行わないほうがいい」という言い伝えもあります。科学的には、女性の月経がその名の通り月齢サイクルとぴったり一致している点、満月に出産が多い点、さらに満月には殺人や放火が多発するなど月の活動が人間に影響を与えているのはデータから判明しています。

中国最古の医書である『黄帝内経』には次のような文があります。「月が満ちる時、気血は充実して、筋肉は丈夫になる。月が欠けている時、筋肉は弱くなり、経絡の気血も少なくなり、衛気(えいき)も去り、形骸(けいがい)だけになる。」

人や動物が月の影響を受けやすい理由は、46億年前の原始の地球誕生に遡ります。
月は原始の地球に地球の半分ほどの微惑星が衝突した時にできたものです。その時、地球は外側の軽い部分を吹き飛ばされました。月は、おそらくこの吹き飛ばされた地球の岩盤によって形成されたと考えられます。
月と地球と太陽の間には、引力が存在します。その天体的な位置関係で、月は地球に潮汐現象を引きおこします。そして38億年前、太古の海のなかでは、有機物質は漂うだけでした。現在38万キロある月と地球の距離は、その昔、わずか1万5千キロだったといいます。今よりはるか大きかった月の潮汐力は、太古の海を嵐のようにかき回していました。その波の力は、ある種の有機物質同士を合体させました。
荒れる海の中で偶然出会った物質同士の合体、この時、地球に初めて、自ら分裂し、増殖するものがあらわれました。最初の生命の誕生です。さらに海で生まれた生命は、やがて多種多様な形の生物へと進化します。そして次のステップ。それは大潮の日、引き潮に置き去りにされたものの中から現れました。すべての陸上動物の祖先です。


そしてその際に陸上動物は、太古の海の成分を体内に持ち込みました。血液中の成分は、太古の海の塩分濃度に近いと言われます。だとすると揺籃である海が月の影響を受け続けてきたのと同様、人を含めた動物が、月の満ち欠けに何らかの影響を受けるのは、自然なことだと思われます。
地球の表面の80%は水分で20%が固体です。人間の体の割合も全くこれと同じ、80%の水分と20%の固体でできています。ですから、人間の体も海と同じように月の影響を強く受けているのです。海水の潮汐現象と同様な現象が体内でも起こり、人間の心理や行動に変化を与えます。
身体的には、満月近くになると「むくみやすい」だとか「食欲がわいてくる」等の症状が現れたり、精神的に「イライラする」「やたら人恋しい」、「テンションがあがる(あるいは下がる)」などと感じたりするのは、少なからず人間が月の影響を受けているという事なのです。


生命誕生、そして、海から陸への進出。全てが月の力のおかげで成し遂げられました。月がなければ我々人間は存在し得なかったと考えられます。

お問い合わせ・ご予約

お問い合わせはお電話
メール・FAXで承っております。

TEL 04-2941-2905

診療時間
月・火・水・金・土
9:00~12:00
月・火・水・金
14:00~20:00
土 13:00~18:00

休診日:木曜日、日曜日、祝祭日
夏季・年末年始休業日(事前にお知らせ)

メールでのご予約 メールでのお問い合わせ