触れるということ

 鍼灸治療では、触れるという事なしに診察も治療も行えません。

鍼灸はツボを確認するときはもちろん、診察時にも腹部や手首、患部の皮膚に触れます。そして鍼を接触したり刺す時にも押手と刺手は触れています。皮膚に触れること自体も治療になります。

触覚は、同じ圧力、同じ動きで与えられるまったく同じ感覚刺激で、皮膚と筋肉から同じ信号が脳に送られているのに、その接触が意識的に感知された時点で、すでに違って感じられています。
触る感覚は、皮膚に備わる4種類のセンサー(メルケル盤・マイスナー小体、パチニ小体・ルフィニ終末)が行っていて、それぞれ機械的刺激の受け取り方が違います。
伝送経路にも種類があります。Aα繊維、Aβ繊維、C触覚繊維です。

男女の差もあります
下腹部から脳に至る感覚情報は、陰部神経、骨盤神経、下腹神経の3つの神経経路を通り、違う位置で脊髄を通り、脳へ到達します。しかし子宮と子宮頸の感覚は、直接脳幹に入る迷走神経、下腹神経が担い、脊髄を経由しません。
そして冷熱に反応する神経線維(センサー)があります。TRPV1、TRPM8、TRPV3、TRPA1などです。

痛みの知覚は、情報を伝える経路が5つあります。主なものは、脊髄-視床下部、後角-脊髄-視床。そして痛みは認知により増減します。
脳は、能動的に、無意識のうちに痛みの情報を瞬間瞬間で抑制したり強化したりします。偽薬によるプラセボ効果、瞑想やヨガなどマインドフルネスに基づくトレーニングなど、痛みの軽減に役立つ認知的・感情的対応はいくつもある可能性が高いと思われます。

さらに触覚は知覚であり、脳に伝わります。
言葉にしなくても、見つめなくても、触れることで愛情や感謝、同情などの感覚は伝わります。ところが、同じ圧力や動きの感覚刺激で皮膚と筋肉から同じ信号が脳に送られていても、人により知覚は異なります。例えば、会社で嫌いな上司が肩に腕を回してきた時の感じと、親友が同じことをしてきた時の感覚は根本的に違います。恋人ならなおさらです。
触覚を突き詰めると見えてくるのは、人間的で、人間味のあるものだということです。

それなので、いつも治療を行うときに患者さんの体に触れるときは、不快感を与えず、痛みを少なくするために、気持ちの入った丁寧な技術を心がけています。

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