2023/09/20
経絡治療には、イオンの分布の偏在しているものを、「銅と亜鉛」、または「銅と鉄、金と銀等の組み合わせにより修正する「奇経治療」という治療法があります。
奇経治療は、奇経八脈を使って治療を行う方法であり、その治療穴である「八総穴」を組合わせて行います。組合わせは、次の通り。
督脉―陽きょう脈 陽維脈―帯脈 任脉―陰きょう脈 陰維脈―衝脈
そして、その主治穴の八総穴は、以下の通り。
督脉→後谿 陽きょう脈→申脈 陽維脈→外関 帯脈→足臨泣
任脉→列欠 陰きょう脈→照海 陰維脈→内関 衝脈→公孫
※奇経治療では、さらに(手陽明大腸経)合谷⇔陥谷(足陽明胃経)、
(足厥陰肝経)太衝⇔通里(手少陰心経)も使用する場合があります。
実際に治療を行う場合には、例えば陽維脈と証を決定したならば、外関穴が治療穴であるので、これにまずプラスに働く鍼を行い、組み合わせ穴である足臨泣穴にマイナスに働く鍼を行います。そして置鍼時間を設定して治療効果の現れたところで抜鍼します。
通常の正経治療の目標が生命力の強化であるのに対し、奇経治療は、症状の消失を目標とします。